【2011年3月公開記事】『子ども条例5周年記念講演会&区民の集い』に参加してきました!
2011年3月2日
講師の坪井節子氏
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グループディスカッション
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午前中は、弁護士の坪井節子氏の講演会。3人のお子さんを育てた経験を交え、「子どもの人権救済センター」の相談員や、子どもたちのためのシェルター「カリヨン子どもセンター」を立ち上げ運営している中で出会った子ども達の話をしてくださいました。
お話の中で、大事なことは
・子どもの存在を否定する言葉は決して言ってはいけないこと。
(生まれてこなければ・・・とか)
・子どもの話に一生懸命耳を傾けること
子どもは解決策を求めているとは限らない。一緒に悩んでくれることで、
ひとりぼっちではないことを感じられる。
・“あなたに生きていてほしい”と伝えることが大事。
・“あなたの人生はあなたにしか歩けないんだよ”と伝えること。
・大事に育てられなかったら、人の命の大切さもわからないし、自分の命の大切さもわからない。
・大人は、上から子どもを見下ろしがち・・・自分より弱いと思うから、手が出たり、暴言もでる。
子どもも大人も対等なパートナー。
・困っている子どもをみかけたら、何も出来なくても、話を聞きそばにいてあげるだけでも
良いのだということ。
などなど、実際の体験談も織り込みながら、わかりやすいお話でした。
区のHPもごらんください。
http://www.city.meguro.tokyo.jp/area/kyo_konogoro/h22/20110122.html
午後からの第2部区民の集い「参加者によるグループディスカッション みんなで考えよう、めぐろのこども」では、参加者が下記の4つのテーマにわかれ、いろいろな年代の方が各グループ10名前後集まりグルーディスカッションをしました。最後に各グループの報告があり、今後もこのような会を続けていきたいと話がでて終わりました。(次回3月3日 3時~5時予定)
① 安心・安全:子どもの笑顔あふれるまちづくり
「地域」「施設」「家庭」「友達」において、それぞれが感じる危険を正方形の付箋紙に書き出
して、模造紙に貼り付けていきました。小さい子を育てている方、大きな子を育てている方、
主任児童委員や権利擁護委員といった子育て目線ではなく、子育ち目線の方々とでは、
相反する意見も出ていました。
② 協働:協働への道、昨日・今日・明日
目黒区の協働の道のりの説明をしていただいた後、早稲田大学教授の喜多明人氏から
行政側も民間側も意識改革が必要であり、行政の穴埋めに協働するのでは質をさげる
だけであり、区民が関わることで質をあげていくことに意味があるという話を聞きました。
③ 居場所:あったらいいなこんな場所
・「異年齢交流もできる場(例:プレママ〜乳幼児、幼児〜小学生、高齢者と乳児から若者)」
・「自己責任で自由に使用できる場(例:飲食する時間、公園等での遊び、勉強スペース等)」
と大きくこの2つが目立ちました。
施設や場所はあるがルールも多くあり、なかなか使用できる人や利用できる範囲が広がって
ないと感じました。利用者の想いを反映するには、さまざまな機関や民間との連携や、利用者
側も含めそれなりの工夫や努力が必要だと感じました。
④ マイノリティー:生きづらさを考える
実際に困っていて、「助けて!」という気持ちで参加した人と、なにかしたいけれど、どうしたら
よいか分からないという人が参加していることが分かりました。支援を求めている人からは、
乳幼児の場合、相談しても、網羅的なことが分からないので、自分の求めていることに行き
つけない。就学後の人は、支援があるが、実情にあっていないので、利用できないし、将来が
不安という発言でした。
支援をしたいけれどという人からは、支援を求めている人と結びつかないので、入口になるよう
な活動をしている。実際を知りたくて参加した、早く対応できる仕組みが、今の社会では必要
だという発言もありました。多様性を受け入れ共生していく社会をめざして、このような会が
続いていくと良いという結論になりました。
編集部ママレポーター